みずほ、迷走の20年
著者:河浪武史/著
価格:1,600円+税
刊行日:2022/06/14
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出版社:日経BP 日本経済新聞出版
ISBN:978-4-29611375-0
Cコード:0033
[単行本](経済・財政・統計)
度重なるシステム障害で信用が地に落ちたみずほFG。なぜガバナンスは働かなかったのか。日経新聞の記者が、その神髄に迫る。
内容紹介
度重なるシステム障害で信用が地に落ちたみずほFG。なぜガバナンスは働かなかったのか。日経新聞の記者が、その神髄に迫る。
●経営陣がいっせいに交代する事態に
ATM障害が続いたみずほ銀行。21年に発生した障害は8回を数えた。22年2月に木原社長が就任し、心機一転のスタートを切った。
みずほの障害は、東日本大震災直後にも大規模なものが発生しており、その後新しい基幹システムを投入したものの、防ぐことができなかった。システムトップにシステムが不慣れな人が就き、また障害後も、店舗で迅速な案内ができず、人災と言われても仕方がない状況を招いた。金融庁の調査では銀行の行風として「言われたことしかやらない姿勢」も指摘された。
著者は、そこに「ガバナンス不全」を見る。銀行発足当初からシステム障害が発生し、その後、基幹システムの「旧3行」でのたらい回しも起きた。障害が起こるたびに専門社員が処分され、システムに強くない人があてがわれた。当然、社長・頭取候補と目された人も経営陣に戻ってくることはなかった。
●みずほ20年の軌跡から未来を見据える
1989年には興銀、第一勧銀、富士がそろって時価総額で世界5位以内に入っていたが、これほどまでに米国に水をあけられてしまったのはなぜなのか。フィンテック、グローバル、グリーン分野が今後の反転のカギになるだろう。
現役・OBのみずほ関係者のインタビューからもストーリーを展開。実態を解き明かす。
本書は、企業風土や組織の問題を新聞記者の目線で取り上げる。
もくじ
序章
2018年、真冬のダボス/「ワントップ」語る/物静かな後任 ほか
1章
止まったATM4318台/頭取はネットニュースで知った/誰も助けに来ない ほか
2章
拒絶されたトップ会談/5回目のシステム障害/金融庁が仕掛けた異例処分
3章
世界最大の銀行に/上場企業7割が取引先/巨大なBクラス銀行に ほか
4章
マグニチュード9.0/義援金がきっかけだった/最悪のタイミング/給与1256億円が届かず ほか
5章
「若さ」が決め手に/不発続きだったDX/「ことら」でオールジャパン ほか
6章
バブルはなぜ起きたのか/BIS規制の呪縛/銀行に「経営」はなかった ほか
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